詩人:快感じゃがー
怖がりだから
外れた螺子を
拾い集めることすら
できなくて
自分に価値があるって
思っていたくて
鏡は見ないように
努めて生きた
与えられることだけ
ひたすらに望んで
捨てられたら
惨めな顔をする
そうしてまた
私を甘やかしてくれる
別の誰かに
寄生する
そういうことは
大得意で
そういう嘘には
弁解もできない
若い今だから
まだ様になるけど
未来のことは
君も知らない
「このままじゃあ
何にも変わらないね」
私はそう言って
耳を塞いだ
このままじゃあ
私は擦り切れる
でも一層
そのほうがいいかも。
とも思った
平坦なあの道を
選ぶことに
どれほどの意味があるのか
まだ見出せず
愛する行為は
上手くならない
踏み出す一歩の
幅は広がるばかりで
あの子の生き方
大嫌いなのに
こんなに羨ましいの
なんでだろ