詩人:甘味亭 真朱麻呂
色鮮やかに世界は変わって行く 時代遅れの色褪せた僕を取り残して 世界はもっとずっと美しく新しく変わって行く暗闇の中 迷って 悩んで 暖かい陽の光の中 笑って 泣いて僕を 君を 誰もを 透明にして 空っぽにして 世界からその色を取り去る まるではじめからなかったみたいに 一つ一つ色を消していく 一つ一つ土に埋めていく 白さだけを与えて 暗さだけを与えて 僕を 君を 誰もを この世から否応なく突き放す。