詩人:凪都
綺麗と言われる上っ面を
取って剥いで貼り付けて
お互い軽く会釈したら
0円より価値がないと
気付いたら
薄く口だけ歪んでた
思想は遥か遠く理想を撫でつけて
日を追い儚く揺れるこの薄い影は
行き違い入れ違い似たカタチの中
ただ静かに泳いでた
この足があるトコロ
その手は地に触れる
綺麗と言われる上っ面を
両手でどこかに隠したら
コンクリートの境界線
昨日と今日と明日のあいだ
嘘つきになるワケじゃないのに
知らないトコに知らない空白がある
溢れた液体は蒸発して消える
引き出して散々と黒い影
一生一緒に抱えていくの