詩人:どるとる
深く 深く 目を閉じた僕は夢に沈む
揺れながら揺れながら
夢の中をただようようにさまよう
目覚めるまでは時間の概念がない
自由な世界の中
左右に揺れる振り子だけが 聞こえる
潜水してゆく 心
あたたかくもなく
つめたくもない
夢の中へ その底へ
朝の光が僕を照らすまで僕は夢の中で
ふるえながらふるえながら待っている
できれば起きたくない世界だから
ねえ それでも来てしまうんだな
朝は ほら 僕を迎えに来る
救いのない悪夢じゃないけれど
つかの間の悲しみがやけにこわいなあ
それでも
生きてゆく
海面から顔を出して
岸に上がるように
僕は夢から起き上がって
また変わらない生活に帰ってく 帰ってく
あるがままの自分を夢の中とうつつの中で外側と内側から見つめたまま。