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詩人:結希
この澄んだ空の果てには
どんな世界が広がっているのだろう…?
最後まで貴方は言ってはくれないみたいね
“もう長くない”なんて遠回しな言い方して
全て持っていくつもりなのね
聞かせて欲しかったわ
どうせならその唇で
言葉を紡いで欲しかった
涙も流せない私でも
何か言えたかも知れないのに
いつもそうだったわね
私が困るたび助け船出して
私が笑うたび遠い目して悲しく笑ってた
優しかったわね
いつも私を子供扱いして
貴方は辛い時でも笑って
“だいじょうぶだよ”と…
そんな貴方に甘えすぎたのね
空へ
せめて旅立つ前に
“ありがとう”は言わせてよ…