詩人:どるとる
僕の心の中にはね
雨が降っている
生まれた日からずっと
絶え間なく僕だけを濡らすために降り続いてる
ただ他人には見えない雨だから
たとえば君が僕の悲しむさまを理解できないことも当たり前といえば当たり前だろう
どんなに人を理解しようとしても
見えないんじゃ
理解しようがない
嘘をついでまで
理解されたいとも思わないから
君には僕の悲しみは見えない
そして
僕には君の悲しみは見えない
互いに深く食い込んだ 悲しみの底は見えないんだ
だから僕には君の感じてる 雨の冷たさをわからないし
君には僕の感じてる雨の冷たさがわからない
紐解けば 簡単な絡繰りなのに
心に降る悲しみは
自分にしか見えない
その冷たさは自分しかわからない。