詩人:甘味亭 真朱麻呂
気遣いややさしさなんて今はちっともいらないよ
欲しいのは心の余白を埋めるための君じゃない愛さ
きりもなく続く見苦しい言い訳に
弱い心を惑わす黒い嘘の中に
少しだって罪悪感はあるのだろうか
この細い指先に感じた微弱なしびれはいつかのさよならのささやかな鎮魂歌(レクイエム)
あぁ
そしてまた今宵、
弔いの歌が流れる
さぁ悲しみの涙流すがいい
白い天使たちの舞うその姿を目にした後で
舞い落ちる粉雪
手をかざして手のひらで溶けて消える
その一瞬の美しさを僕は忘れない
なにも言わずに
ゆっくりと舞い降りる白い雪
目をつむって僕は誓うんだ
君を忘れない、と
もう忘れない、と。