詩人:あいる
青より青い青
地球
一人ぼっちでも揺るがない
気がふれないような情愛で
優しく逆光を受ける
好きなだけ焦がせよ
悪夢をみてる最中
これは夢だって
わかったから
一生分の悪夢を
その夜だけに
詰め込んじゃくれませんか
残ったささやかな幸せも
拾わないから
どーせ生きていければ
なんだかんだで
納得しちゃうんだ
すべて思い出は
過去にならない
死に際
現在進行形
幸せでした
薬みたいに
幸せや人の温もりにも
慣れていっちゃうんなら
こんなにボクの体
うまくできてなくていいよ
走らせる車のライトに
飛び込んでくる虫たち
車を降りる頃には
地獄絵図の様だよ
ボクは死刑囚に
なるはずなのにごめんよ
この世界は
命は等しくないらしいんだ
あぁごめん
今悲しい顔をしていたね
でもじきに
ボクもそうなるよ
機械に使わされている
人間たちの近い未来だ
もう大分まえからさ
アクセルかブレーキかも
わかってないんだ
踏み続けているんだ
此処までくればこの病気も末期だね
踏み続けていれば
堕落した体を運んでくれる
と信じこんでしまったんだ
I'm sick
末期だね
ギアはバックに
入っていたのにさ
ほら、
星たちが逆に流れている
新しい発見なんて
もう地球にないんだ
人が生まれた時点で
これ以上の奇跡はないんだ
いただきますやアーメンを
繰り返して廻る地球
鉄の雨を降らせて
血の池を造っても
人は変わらず
何も救えず
それぞれが
それぞれを祈り
それぞれが
それぞれを憎む
難しく考えてんだな
地球はただ
回ってるだけだってのにさ
なりたいように
成って見せろよ
ただ
回ってるだけだってのによ
人間を
一人から二人にした瞬間に
一人ぼっちの地球には
ないものが溢れたのにさ