詩人:EASY
誰か
自分以外の誰かを
愛しく思う理由は
たった一つで充分だ
僕が知る嬉しさは
君の知る嬉しさで
君の知る淋しさは
僕の知る淋しさだ
僕たちは
直接見つめ合い
話し合うには複雑で
回りくどい存在だ
故に愛しさは
儚くて切なくて
言葉になんか出来ない様な
愛を放つ
唯一僕らに出来るのは
涙を流すことくらいだね
分かり合えないからこその
切なさを
身に纏う為に
それは此処にある
僕たちはそれでも
何度でも
分かり合おうとする
こんなに胸を打つことがあるだろうか?
こんなに美しいものがあるだろうか?
僕たちは知らない
本当は知っているのに
知らない振りをしている
こんなにも美しいものを見る為に
それを秘密にしているんだ
君の持つ淋しさは
僕の持つ淋しさでもある
それを知る為に
僕たちは別々になった
それは分かり合うことで
花開くことではなく
それ自体が
花なのだ