詩人:甘味亭 真朱麻呂
僕らは一人一人が
もう二度とこの世界に現れることはない
唯一の存在だ
消えてしまえばもう現れることはない瞬間の輝きを持つ地味で貴重な鉱石なんだ
生き方は人の数だけあって様々だけど
きっと誰もが何かに向かって生きていると思う
時には雨に降られ
風に冷やかされたりする
だが、
暗闇をものともせずおそれず進んだ僕らには知らない間になにものにも負けないつよさがそなわっていた
そう
僕らは誰しもが瞬間の光
だが、
その生きざまは生きた証として消え去った後だとしても深く世界に刻まれる
たとえどれだけの財力と名誉を持っていても
どんなに悲惨で悲しい一生を送っていてもすべて等しく、等しい深さで世界に証は刻まれる
たとえ長年の月日の中で人々の心から忘れ去られても、証は消えずに世界に刻まれている
ただ見えないだけで…
瞬間に光り
永遠に輝き続ける光
それが僕ら
尊くかけがえのない世界にひとりだけの
唯一の存在なんだ
もう二度と現れない
それでも美しくとてもまばゆい光なんだ。