詩人:林家
スピードは速ければ速いほうが良い。
早く貴方のいる所から離れたい。
僕は貴方を傷つけることしかできなかった。
馬鹿みたいだけれど、その事に最後の最後まで気付かなかった。
貴方の涙を見て、涙には色んな感情が詰め込まれている事を初めて知ったよ。
ねえ。
貴方は僕といて少しでも幸せを感じてくれただろうか。
初めて逢った時の胸の高鳴り。
初めて抱き締めた時にこぼれた熱い吐息。
独り善がりな僕は余裕がなくて、貴方の心の奥を見ようとすらしなかった。
僕は旅に出る。
この特急で1人遠くへ去っていく。
貴方にごめんの一言すら言えずに。
せめて、貴方が新しく恋をする時は貴方が幸せでありますように…