詩人:千波 一也
手のひらをつかのまだけ離れてみせる、と誇らしそうに安らいで黒髪すやすやあなたの隣小鳥の言葉は拾ってきますかけらになり果てる手前の懐かしい小枝など遠慮がちに十一月の曇り窓には清い川恥じらいも、強がりもひとつになってしたたって船旅はやわらかですすぐにも翻る颯爽とした陰と親しめば雪は上手に乾くのでしょう肩にも髪にもさわらずに