詩人:快感じゃがー
青い胸を焦がした
あなたの
魔法の言葉
あの日から
私は、
思い出に
しがみついたままで
だけど
黒い雲が
月を覆い隠すから
時々、
虚しくて
泣きそうになる
痛みで、もう一度
確認したら
私の手の中で
護られてきた
愛は
なんてちっぽけで
なんて安っぽくて
くだらないんだろう
って
吐き気がした
それでも、
つづいてゆく
つづいてゆく
まだ
夜明けは
遠いけれど
心臓は
怠けたりなんか、
しない
ほんの一瞬の
憂鬱の隙間
でさえ。
世界は冷たくて
真っ暗な
誰も行き先を知らない
長い
航海のようで
空は赤く燃えながら
あなたの嘘を
融かしていった
私の心を
灰にしたのは
紛れもなく、私自身だ
それでも、
つづいてゆく
つづいてゆく
まだ
夜明けは
遠いけれど
ここには
選択肢なんてない
24色は、綺麗に揃わない
まるで
何にもなかったみたいに
何でもなかったみたいに
そう、初めから
何にもなんにも
なかったみたいにね
あなたは
そっと影を踏む
あの日の私の影を踏む
現実の風は
祈りごと
すべてを
吹き飛ばしてゆく