詩人:甘味亭 真朱麻呂
夢の中で白い光が見えたら瞼をあけて
その瞬間にはきっと大切な人はいないから
長い眠りから覚めたら
いつの間にか夏でした
生まれたことの意味を探して
いつだって頑張りすぎるから
限界を知ったときの絶望は深くそして溜息もなま暖かい
約束された悲しみに震え上がる僕と君
今日はいったいどんな色に染まるかな
得たもの失ったもの
目だけで数えた途端悲しくなるね
やっぱり失ったものは得たものより多かった
忘れられる日なんてくるわけもない
僕が自分で想う以上に鈍感でもなければ…
僕が夜にみる夢と
君が夜にみる夢は
同じなようで必ずしも同じ色じゃない
だけどそれでも同じになるように、なるために
もうずっと前から探しています
気が遠くなるほどの長くかけがえのない時間の中で
削っては足してまた削っては足して
繰り返しながら
今日もまたなま暖かい溜息 あぁ…
僕が本当に君に伝えたいのは何だろう
こんなにも愛してるのに傷つけてしまう僕が憎い
けれどまた気がつけば傷つけて
そのくせちゃっかりやさしさ求めてたり
今度ばかりはさすがに笑えないよなぁ
嘘泣きでもない本当の悲しみがこの目から溢れ出して
また今日も素直になれずに心なしかお互いに気まずくなる
気まずく、気まずくなる
白い靄(もや)の向こう
グライダーもパラシュートもなく
沈むように墜ちてくように
ただ淡く悲しい青にからだをゆだねるよ
君がこの想いを頑として当たり前っていうならば
終わっていくモノ
溶けては固まって
それは何個も作られて
それに僕は泣きそして笑う
夕暮れがこんなにも悲しく瞳に映るのは
偶然や当たり前なんかじゃない
悲しいくらいに君はどうしてだろう