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詩人:けむり
きみに命をあげよう
死に急ぐきみに
ぼくからけずって
かけがえのないきみに
足りないのなら花をつんででも 集めてくるさ
心配なんかしなくていいぜ
いくらでもくれてやる
もう充分って言ったって まだ まだ まだ
きみは疲れてしまっただけなんだ
それってなにも もう永遠の絶望 ってわけじゃない
滑稽なほどきみに尽くしてやるよ
うんざりってほど守ってやる
「もう死にたいの!」 って言葉を数限りなく飲み込んでやる
あらがわれても どれほど辛辣な罵倒をくらっても
むせるくらいきつく抱きしめるんだ
腕の中で人は壊れないと知っているからさ
教えてくれたのはきみなんだぜ
切り傷のたえないきみの手首にいくらでもキスしてやる
汚れていると信じて疑わないきみの体をいくらでも火照らせてやる
出会ったことには意味があるよ
ぼくたちは二人で生きていける