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[120636] チンポのマリー

詩人:サモ・ハン・チンポー

チンポはいつも隠される
モザイクやボカシで

チンポの気持ちを
考えた事があるかい?

チンポの立場が
全く無いじゃないか

けしからん

僕は泣いてたんだ
境遇を思い
いやらしいとか下品とか
そう思う貴方達が
そうなんだよ

いま
この地球上に
いったい何本のチンポが
あるんだろうか
色、形、大きさは
人それぞれだと思うけど
そんな箇所で好き嫌いや
評価が決まるなんて
顔や地位や性格なんかで
人を選ぶのと
どう違うんだい?

僕はチンポから
生まれたんだと思う
誰も正確に捕えられない
捕われない

恥部そのもの

静かに涙を流していた
美しい僕
ひとつの名画
顔を選んで生まれては
来れなかった
わかっている筈なのに
重点を置く人々
根絶やしにされる心

立ち上がっては踏まれ
咲いては散って
負けるものかと思う度に
この野郎!
と押さえつけられ
無視られ

僕は飛べなくなった

チンポが何か
悪い事をしましたか?
元気だったり
元気なかったり
感情で生きてるんだ

生きたいといえば
生きたいと言える
でもその逆も言える
陽炎の中をふらふらと

人は無言で人を殺せる
稀有な存在
僕は追い詰められていく

雑踏を眺めていた
エキストラばかりの通行人
声は奇怪な雑音にしか
聞こえなかったよ

マリーに贈る

何年たっても
老いてしまっても
時代がかわっても
僕は変わらない

変われないよ

外界から閉ざされた
死という廃墟
そこに僕が到達する迄に
どんな人と出会い
繋がりにまぎれ
忘れられると思うのか

マリーに贈る

マリーだけに贈る








2008/02/08 (Fri)
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