詩人:中村真生子
春を待つやまぼうしにまたも空から白いお客さま。次から次にやってきてやまぼうしはわたぼうし。けれど枝のかしこで芽は吹いてやまぼうしはいっすんぼうし。すると空がパッと晴れやまぼうしはかげぼうし。五月の空に雪のように白い花を咲かせるやまぼうしよ。春を待つやまぼうしの春を待つ。