詩人:柚
雨上がりの道に大きな水たまり
遠くから見ると ただ邪魔で
けれど近くでその中をのぞいてみると
水たまりよりもずっと大きな
大きな世界があって
その世界に
雨上がりの空と自分がいたんだ
水たまりの中で変わる雲は
まるで僕の今の心のようで
時々落ちる雫が
掻き消そうとした
いつの間にか
どうせ消えてしまうだろう
どうでもいい水たまりは
今の僕にとって
全てがそこにある気がして
どうしても その水たまりから
僕は離れられなかった
じっと見ていた
ずっと
そしたら気づいたんだよ
水たまりの中にいる自分の後ろに
七色の橋がかかっていることを
ありがとうと言いたくなった
気づかせてくれた 大きな水たまりに
もう一度
今度は僕がいる世界空にかかる
キレイな虹を見て
また頑張れる気がしたよ