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[115963] 心を忘れた人に

詩人:四季の旅人(畦道)

心を忘れた人に

街は楽しくて快適というから
住んでみたけど
いまの私には
この街はにあわない
生きるために住んでいるけれど
いつも心は覚めている
塗り固められた道
快適な住まい
快楽から地獄まで揃い
満たされているが
土の温もりも草の匂いも感じられない
街行く人は心の中を通り過ぎ
いつも私だけが
廃墟の中に取り残されて
街をさ迷っている
故郷に温もりが存在すると思わないけれど
癒しの淹れたてコーヒーが飲める
古いカフェの椅子が私の指定席
その古里に椅子がある限り
私は訪れて
椅子に座って
いつものコーヒーを口に含み
時を忘れて
古里を味わいたい。

2007/12/01 (Sat)
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