詩人:獏
君が作ったアタシの居場所は
最初はちょっと窮屈だった
身動き出来ないけど
すっぽり身体が入るくらい
それでもあったかくて
居心地良かったから
狭くっても良かった
ある日君と喧嘩した
アタシの場所は何処までも
広くなった けど
探しても 探しても
君が見つからなかった
初めは自由になった手足を
バタバタ動かして
広さを確かめるのに夢中だったけど
やがて何処にも行き着かない
広すぎる空間で自分すら見失って・・・
君を捜した
君を捜したよ
やっと見つけた君は
小さく丸まって泣いてたよ
ここにいるよ
アタシずっとここにいるよ
傍にいるよって
何度も何度も話しかけて
やっと届いたあたしの声
それから君がアタシを
ずっと捕まえているけど
もう窮屈じゃないの
あったかいのに手足が伸びて
丁度いい大きさ
柔らかな空気
もう出て行かないからね
アタシずっと君の傍がイイ