詩人:夢姫
貴方に恋い焦がれて
わたしは赤い果実になりました
貴方がわたしの名前を呼んで下さるのを夢見ていたのです
どうか呼び捨てになさって
貴方にもぎ取られた
あの日からわたしは貴方のものなのです
貴方がわたしの服を脱がしてくれるのを心待ちにしていました
どうぞ優しくお口に含んで
貴方に頂いてほしくて
はしたないとお思いになるでしょうか
わたしは自分から貴方のお口を求めて赤いドレスを脱ぎました
どうぞわたしの果汁を召し上がれ
できるのであれば
毎晩貴方と戯れていたい
できるのであれば
毎朝わたしを食卓に
貴方に恋い焦がれて
わたしは赤い果実になりました
貴方のお口でわたしから滴り落ちる甘酸っぱい果汁を
どうぞおいしく召し上がれ