詩人:黒夢
風が吹いた。僕の背中を強く押す。耳に届いた声。その唇がつむぐ言の葉。僕にだけ吹くその風はきっと。風に身をゆだねる。風に声を重ねて。遠くそして、誰よりも近い場所で笑う君に。『ありがとう』と。せめてこの言葉だけ伝われば良い。