詩人:鴻
紅葉した葉は
落ちて 赤く積もる
その上に立って
化粧を落とした木と
枝の隙間から見える
冬空の風景は
“温カイ…―”
今は冬で
外は寒くて
だけど
一歩踏み出せば
カサカサ音発つ
落葉の演奏
舞散る紅葉は
風のイタズラ 囁き声
雲の動きと色素の変化
空の表情 百面相
―…額縁のない風景…―
額で囲むと
視野が狭くなる
もっと
他までみて
視野を広げて
もっと
飾る前に
磨きあげて
輝かせて
名作じゃなく
未完成でも
誰かが みてくれる
ただ それだけで
その作品は…―
“『立派』”
2007/12/17 (Mon)