詩人:どるとる
マイペースなスピードで駆けめぐる季節
煩悩も邪念もためらわず抱くのだ
精密機械を狂わせるぼくの割り出した答
誰かが落とした偶然のおこぼれにあずかる日々
明日に会いに行く
足どりは極めて重く
傍目から見ても
きっとブルーに見えるのだろう
夜を見つめるこのまなざしは あらぬ方向に泳ぎ
意味深な言葉を残したまま ぼくは眠る
『明日を生きることできっと今日を生きた意味が見つかり昨日を生きた意味を持たせるのさ』
そんな方程式を
頭ん中描きながら
ぼくは哲学者の顔で
さりげなくなにげなくつづきをつづける
孔子説いて曰わく
論語とは…
そんなことどうでもいいや
ぼくに言わしたら
人生とは
ただ、生きること
意味をなくしながら
意味を探しながら
繰り返し繰り返し
ただ生きること
気難しい顔で
筆を 握りしめ
難しい漢字を並べた論語なんか 使わなくても簡単にわかる
すなわち人生とは
ただ ひたすら
生きて生きて
生きぬくこと
孔子の教えを乞うまでもないのだ。