詩人:甘味亭 真朱麻呂
さびしそうに揺れる街の灯は
さめた僕の頬をなでて何気なくいやすよ
言いそびれたことはまだこの胸の中
もうずっと前から素直になれるのを待っている
あーぁ、言葉にすればとてもカンタンに終わるね
あーぁ、言い終わって断られる時間さえたった一瞬だね
長い間、秘かに君を想って
言えずに終わってしまうそのたび胸を痛めていた
あぁ、君の知らないところで
こんなにも僕は思い悩んでる
書いては捨て書いては捨てたラブ・レター
とうとう一通さえ遅れなかったよ
"好きです"の一言さえ
すんなり言えてしまえない僕は
これからもこの先もこんなふうにじれったくいるのかな
チャンスはいくらでもすぐ側にあるのに…
あーぁ 君を実は好きです…
誰もいない校舎裏
ひとりだけで言ってみても
なんだかぎこちなくてさ
自信もなくてさぁ
離ればなれの関係
なにも知らない君から見れば
僕はただの友達
心の中、
占う最後の花びらは風に散っていく
あーぁ、恋も散っていく
勇気のない恋が散っていく。