詩人:どるとる
今日、はじめて開け放した窓の向こうに見える景色が非の打ち所もない青空だったら
悲しみの雨に降られ沈んでた昨日もためらわないで笑い飛ばせる
ポストの口からはみ出した新聞を開いて
食パンをくわえながら ぼくはおもむろに音楽を流す
素敵な音色に包まれたこの部屋は幸せというにふさわしい雰囲気をかもし出す
そしてまたはじまりのカーテン開け放せばはじめてははじまる
今日はじめて開け放した窓の向こうに夢がひろがる
歌い出す スズメの鳴き声に合わせて
ぼくは両足でリズムを刻み
空の下へ 扉を開き
足を のばす
新しい幸せ 探しに
ほんとの愛をくれるような優しい誰かに 出会いに
ぼくはそのために
開け放したんだ
はじまりのカーテン
生まれたての喜びを
全身で受け止めたんだ
光を求め
夜の闇を抜け出し
生きることに決めたんだ
はじまりのカーテン
開け放したのさ
勢いもよく
ペダルを 踏み込み
靴の紐を結び
気持ち 整えて
ゴタゴタ 片付けて
遮るもののない気持ちを 心ごと外に吐き出したんだ
自分のために
今日も
ぼくは生まれた
出会ったこともない新しい朝に
なんの変哲もない
普通の朝に
今、おひろめとばかりに 顔を合わせて
見つめ合う 太陽のまぶしさ
輝く 世界に
飛び立つ鳥のよに
ぼくは 羽ばたく翼を得る
ほら
ほら
ほら
自由はこの手に
ああ
ああ
ああ
ロマンあふれてる
かぎりない
青空より
かぎりない
この世界に
はじまりのカーテン
開け放せば
生まれたてのみずみずしさ
たまらずかぶりつく その時
はじける 甘さ
そして 鮮やかさ
朝を待つきみを 待っている。