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[104138] それはごく自然に

詩人:甘味亭 真朱麻呂


思い通りにいかない
何もかもうまくいくわけじゃあるまいし
だから僕をふくめ誰もが迷いそして悩むんだろう
なんとなく辺りが暗くなってきたら
眠れば良いだけだろう
そして窓の外にお日様が昇ったら起き上がって朝飯の支度でもするさ

ちいさな灯りを心にそっとともして
こわくないように離さずいつも思い出してさ
手懐けた犬や猫のように一言返事でばかみたいにそれじゃあ…

瞼をぎゅっとつむって開けるみたいに
気づいたら陰気くさいこんな大人になっていたよ
君に話した数ある嘘の中のごくわずかな本当を今すぐ増やしたいよ
今からでも遅くないはず
僕らの愛がさめてなければ
きっともう一度、時間も忘れるくらいおしゃべりができるね

うつろなまなざしで曇り空をみてた
降り注ぐ天気雨は気まぐれで
止んだり降ったり繰り返すよ
まるで君みたいだ
そんなこと言ったら怒られるけど
君がいない今だからこそ言えてしまう
誰にも内緒でさよならしたよ
このままきっと幼いわがまま通してつなげれはしないだろう
ふたりでそう決めたのだから仕方なかった
どうにもできなかったよ

それはごく自然に
お別れの日が突然にやって来た
降り止まない五月のじめじめした湿気でやる気も起こらずダラダラと過ごしてしまう
君の居ない薄暗い部屋の隅っこ
丸まった背中で雨音の奏でるメロディを聴いていた
あぁ ワンパターンの静かなリズムが今のこの部屋には似合っているね

それは
ごく自然に終わってしまった
あぁ たださよならの一言でいさかいもなくカンタンに終わらせた。

2007/06/25 (Mon)
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