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詩人:どるとる
今日も1日 疲れたから帰ったなら
手洗いうがいをして
風呂に入って
ちょっと早いけど
背負ってきてしまった悲しみ ちょっとでも忘れるために ぼくは寝るよ
幸せな1日など これっぽっちもないけど
夕暮れの街 あふれる笑顔 ただよってくる夕飯のいい匂い
探していたものは
まだまだ 見つからない
でもあきらめたわけじゃないんだよ
だからこれからも探して行く
絶え間ない日々を生きて
1日の中に咲く数少ない笑顔
悲しい涙に埋もれないように
今日を抱きしめられたら
それは幸せだろう
小さな丸い 椅子に座って奏でるギター
今日は求めても求めても 生きてるぼくにしか 味わえない喜びにあふれてる
ありふれているとバカにする自分じゃわからない
ほら 目を覚まそう
今日はまたとない1日
誰かが必死で探している幸せな毎日かもしれないんだ
朝昼晩と飯が食えて
朝昼晩と寝る場所にも困らず
朝昼晩と仕事をして
金も蓄えられる
着るものも十分にあり
大好きなギターも思う存分弾ける
そんな中で何が不幸せだというのか
考えたら何も不幸せなことなんて何もないし悲しいことさえ当たり前にも思えてくるから
ぼくは明日も笑って生きてゆく
今日が嘘にならないように明日のぼくが昨日のぼくを証明するためぼくは生きるのさ
抱きしめても抱きしめても
ぼくの腕からいつの間にか消える今日
そしていつかぼくのからだは消え去ってしまう
それまでの時間を自分から消し去るなんて悲しいことなどしたくないよ
定められた時の中で
雨に降られようとも
舞い降りた幸せに触れる瞬間だけは優しくなれるから
ぼくは絶え間なく
生きてゆく
そして何度でも
夢から覚めて
その先に待つ
今日を抱きしめるのさ
今日に抱きしめられている
そんな気がするある日の日暮れ
だんだんと暗くなる窓の景色の向こうにいつの間にか浮かんだ 真実。