詩人:どるとる
どこへなりともどこまでもついて来る
表情も見えない真っ黒な影
影はいつも僕に光があたれば足元揺れてる
なんの役にもたたないのになぜか僕のまねをする姿がおかしいね
夜になって暗くなったら影は消えてしまう
でもなんだかさびしいんだよ 影なんて何も話しゃしないのになぜだか恋しくなるんだ
影みたいにただ誰かのそばに寄り添っていられればそれはそれで幸せ
僕も影みたいになりたいと思うから影をこよなく慕うんだ
影はいつでもクールにいるから
夕暮れになって
カラスが鳴く帰り道
影はその背を伸ばし僕の背丈をかるく追い抜きまたいつものように屈託のない黒さで揺れる 今日も揺れていた
明日も僕のそばで揺れているだろう
こんな僕にも影は寄り添うのさ。