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詩人:秋庭 朔
アッタマ痛ぇ!畜生!
あの藪医者め!
安物チップを
インプラント
しやがったな!
ちゃんと
総督府指定病院で
25000日本元も
支払ったのに
風が吹くだけで
激痛が走る!
おいっ、チェン!
うぉ!びっくりした!
チェンとか呼ぶな!
俺の日本名は・・・
やめろ!
お前、頭ん中のGPSは
位置探索だけじゃなく
盗聴器も兼ねてんだぞ?
ホラ、奴ら
もう嗅ぎつけて来やがった
面倒なことになる前に
逃げるんだ!走れ!
畜生っ!
あの友愛のボンボン
検閲前の回想録であっさり
「あれは間違いだった」
とか書いてやがったらしい
思えばあれが
総ての始まりだったな
あぁ、終りのな?