詩人:EASY
あいつ
何考えてんだ?
僕たちは
口裏を合わせたかの様に
それを口にしては
常識では考えられないほどの
偏った常識を振りかざし
攻撃をする
だが
僕ら自身の防御力は
温めたミルクの表面に浮かぶ
膜にも満たないほどなのだ
互いの弱さを確かめ合うには
それで充分だ
そう、僕たちは
人の気持ちに寄り添えるほどの
強さを備えてはいないのだ
それは同時に
僕たちの弱さ故の美しさを
宣言する様な事でもある
だが、僕たちは
それすらも、口にしない
口裏は
ここでも、また
行われているのだ
僕たちは悪気があって
誰かを否定する訳じゃないし
僕たちは悪気があって
口裏を合わせる訳じゃない
でも
僕たちは悪気があっても
弱いから故の
美しさを放ってる