詩人:千波 一也
あなたが西日にうずめたものを知るすべもなくいまは昔あなたが見ていた向こうにはなんにも無いと思ってたなんにも無いと思いたかった向こう見ずなあなたを望んだわたしきっとそれが見えていたあなた向こう見ずなあなたへと落ちずにすんだわたしは日暮れに凪いでいるあなたが夕日に託したものを知るすべもなくいまは昔不意に口ずさむなつかしい歌のようにすっかり軽い荷のように