詩人:良い席
全然眠れない
どうしてだろう
昼寝したからかな
目を瞑るのが疲れてくる
眠れなくて退屈だから空想に耽る
目を開くと壁があって空き缶があった
空想の世界とは全然違うやリアリティーが
ふと物寂しくなる
ああ全然眠れない
こんな深夜だってのに
草木も眠ってるのに
俺だけが、この静寂な田舎のどこかで、眠れないでいるんだ
寝たら次の一日がくる
なんてことない普通の一日が
美味いもんが食えたら幸せだなあ
安寧に笑えたら幸せだなあ
帰る家があったら幸せだなあ
寝床でぐっすり眠れたら幸せだ
誰かのためになれたら幸いだ
幽霊がぽつりと言う
あいつはつまらないことを考えやがる