詩人:千波 一也
きのうの僕には
あったはずのものが
きょうは
どこにも
見つからなくて
きのうの僕には
無かったはずのものが
あすには
ひょい、と
あらわれるかも
知れなくて
寂しいような
ときめくような
頼りないような
すくわれるような
正誤も
価値も
たしかめ始めたら
すべて
事務的な数字
機械的な数字
探すつもりで
いるのか、いないのか
程よく
装えたなら
易しさも
難しさも
とけ合うかも知れない
まったくちがう
まったくの
一つに
とけ合うかも知れない
2014/02/14 (Fri)