詩人:千波 一也
荒涼とした大地の上に荒涼とした時空が広がるその片隅を写し取りたい些細な詞は荒涼とした影をなす荒涼とした影の懐に荒涼とした金属の痕跡があるその一つ一つを愛でる眼差しと振り切ろうとする背中とが荒涼とした大地の上にささやかな破片を点々とさらす荒涼とした風の中で荒涼とした溶融が終わりを告げてまた始まって厭い切れない固執の輪から荒涼とした時が降る