詩人:千波 一也
木のおもちゃにはぬくもりがあるけれどもそれは物の扱いに手慣れたおとなの語りおさない子には木は硬い角を落とそうがやすりをかけようが木の硬さはなくならない芯の硬さはなくならない子の手にわたるのは木のぬくもりではなくてその扱いを優しく囲うおとなの気づかい木を知るおとなの物を知るおとなの自然な気づかいそれがあってこそのぬくもりだろう切られ削られおもちゃになった木の身の上も救われるだろう