詩人:千波 一也
鳥の主が空ならばなにゆえ空は鳥を飼う鳥の主が花ならばなにゆえ花は鳥を飼う聞こえぬ詞はいらんかね飾らぬ詞はいらんかね雨は足かせさながらに優しくなれない優しさのなか香りは足かせさながらに厳しくなれない厳しさのなか右往左往の時が降る鳥の主が山ならばなにゆえ山は鳥を飼う鳥の主が人ならばなにゆえ人は鳥を飼ういまだもかつても過ぎたかねいまだもかつても止んだかね