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[154630] 熱い雨にうたれて

詩人:どるとる


幸せのさなかにいる人には見えない涙のような雨にうたれて
ひとり何もすることもなく何もする気もなくただ慰めの歌を歌っているのさ
明日は間抜けな顔で大きな口をあけたまま無気力な僕をかわいそうにって目で見てる
全てどうにもいかない
それでよかった
何も考えなければ
おおよそのことは楽なのだから

冬が過ぎたように
春が訪れたように
ほら季節は時を連れて回る
雨もそのうち止んで
僕の涙も乾くだろう
そしたら また笑える
全ては時間のモンダイなのさ

心の中に絶えず降り続く雨
きれい事じゃない
真面目な話だよ
だからこそ
僕は打ちのめされてる

もしもこのまま
僕が笑えなかったら
誰かのせいにまたしてしまいそうなのさ
いつも僕は勝手さ
だけどそんな僕さえ愛してしまう僕のこと嫌いにはなれなくて

雨に濡れながら
僕はひとり思う
この雨はやまないんだと
目には見えないだけで晴れた空の下にいても僕の心は濡れている
そんな日もあるから

壊れそうな心
抱いたまま
涙は 流れ続ける
言葉は役にたたず
雨は次第に激しくなる

それでも生きている僕の強さ
もしも誰かがちょっとだけでも認めてくれたら笑えるのにな

熱い雨にうたれて
僕は濡れた頬を
拭ってくれる
誰かを待っていた
来るとも来ないともわからない幻の誰かを待っていた
降り続く雨の中
ひとり
熱い雨にうたれて。

2010/03/28 (Sun)
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