詩人:あいる
君がくれたキャンディー
味がしないんだ
いくら舐めても溶けないで綺麗なままさ
幼稚なボクは口の中で
ビー玉を転がし続ける
君の悪戯に酔いしれる
君に会うから水分はとらないでおいたのに
大粒もいいところ
どしゃ降りだ
哀しみも
喜びも
拙い願いも
降りていく宝石
君は包み紙で
涙をくるんでいたんだ
もっと自分を大切にして。
君は
キャンディーをボクに渡す
ちいさいとき
恥ずかしくてさ
うまく話せなかったけど
あれでよかったよね
君が大切すぎた頃
君が見せた
初めて涙
ボクは
包み紙を持ってないよ
こぼれ降りるキャンディーを君の口元で受けとめる
君のキャンディーはなんて甘いんだろう
君とのキスに酔いしれる
どしゃ降りだ
これでよかったよね
君が大切すぎるんだ