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詩人:どるとる
手荷物は少なめ
だけど何も役に立ちそうなものはない
旅人は長旅に疲れ果てて今にも倒れそう
夜を照らす月の光
優しく輝けば
僕らはもう少し笑えるのだろうか
支えてくれる人も
心配してくれる人も
誰もいない僕には
孤独でいるのがいつの間にかサマになってしまったよ
風に吹かれて
見てるだけで
思わず切なくなってしまう景色に目を奪われて
途中まで描かれた地図を開いてみれば
涙でにじんだ日々の向こうになんの希望もない明日があるのさ
それでも旅人は明日を目指して その足を早める
燃えるようなあかね色をした空を見上げては ため息揺らして
街灯が等間隔に
立ち並ぶ道の端を歩く
『この先、未来』の看板を遠く見てる。