詩人:甘味亭 真朱麻呂
絡まったそのまま
僕は歩いてゆくよ
無愛想に不格好に
僕は歩いてゆくよ
不器用なこの両手でいったいなにを描けるだろう
不気味なこの仮面をつけずに済む日はやってくるのか
僕はただそれだけを考えている
今日はもちろん明日さえ考えている
考えすぎて時に気が狂いそうになりながらも
無意識に考えてる
まるで糸が絡まっても笑ってしまえるマリオネット
表面はきっと善人さ
でもそれだけに内面はペテン師で悪人
絡まったそのまま
つり上げられた片腕のまま
僕はつまずきながらも光に向かおうとする
かわいそうなマリオネット
身動きのとれないまま
消えない不安の糸に絡まった
悲しい悲しいマリオネット
絡まったそのまま
笑いながら涙する不憫なマリオネット
操るのは自分自身
一人二役の孤独なヒューマン
悲しい悲しいマリオネット。