詩人:林家
人の心は簡単には見えないものだね
君はクスクスと笑った
君と僕は仲間だ
同じ人への恋心でつながっている仲間ってのも良いんじゃない?
君の笑顔は眩しかった
ごめんよ
僕は君に一つ嘘をついている
君と僕は本当は恋敵じゃないんだ
僕が君に出会ってもうすぐ一年が経つ
君と同盟を組んだのは出会って二ヵ月を過ぎた頃だっただろうか
君とは比較的席が近くて
いつの間にか君の横顔を見つめることが日課になった
君はよく黒板から目を離す
君の目線の先にはあいつがいた
好きなの?
聞くかわりに自分とあいつの違いを探すようになっていた
君は本当にあいつが好きなんだね
僕の君への視線より先に僕のあいつへの視線に気付いたんだから…
僕の恋模様は波乱だった