詩人:甘味亭 真朱麻呂
そういえば…
宿題やってなかったな
そういえば…
友達に借金してた二百円返してなかった
そういえば…そういえば…で過ぎてく
日々はどことなく悲しい影を潜めて
僕の明日を遠い未来さえも
見えなくする
決まらないビジョン
いつまでも頭の中の未来の画面には
砂嵐が吹き荒れて
耳障りだった
目障りだった
とてもとてももどかしかった
本当に本当にもどかしかった夏
今も思い出してはよくここまで来れたななんて感心するけど
同じには想うようにはいかなかったその食い違いを君は簡単に埋めてしまった
心にぽっかり空いたか余白さえ埋めてしまった 君は
そういえば…そういえば…今もここにいて同じ暮らしの中
同じ時間の中で生きているのでしたね
我に返った夢から覚めた僕は今、君を見て想ったよ。