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[154918] 明日は誰の手元にも

詩人:どるとる


心配しなくていいからね
悲しいことがあっても
明けない夜はないように
止まない雨などないように
楽しいことだって明日には必ずあるからね
少しでも聞き入れる気があるならば
きれいごとだと片づけずに聞いてほしいのさ

明日は誰のものでもないけれど
君の明日は君のものなんだから
泣いたっていいんだよ
悲しいなら泣けばいいよ
隠すことなんかない
感情に素直になることは悪いことじゃない
人を傷つけないならば
自分を傷つけないならば
泣けばいいのさ

君が一日中 転んだり 叫んだり 叱られたりする姿
そんな頑張りさえ今諦めたら消えてしまう
だから君がその頑張りを続けることは
明日を見つけることなんだよ

気がつけば多分
消えているような笑顔は涙に上書きされたようにいびつだから
どんなに 気持ち偽って笑ってみても本物の笑顔にはかなうはずもないね

ほら、君が生きていること
それを肯定することはできても否定することだけは誰にもできないんだから
迷わず進めばいいんだ
それだけで歩いて行けるだろう

雨が降りしきる この世界ではどんなに晴れてもいつ雨が降るとか 不安は絶えないけど 今ここにある喜びに笑い今ここにある悲しみに泣くしかできないから

君は君の喜びにただ素直に笑えばいい
雨が降るなら雨の気持ちと同じように君も泣けばいいだけだ

明日は誰の手元にも届くものだから
なにも特別なものじゃない 寧ろどんな明日になろうがなんの価値もない
だけれど 生きていく覚悟のあるものにしか届かないものなんだ
朝目覚めたときに手にするまぶしい光は 君が生きていく覚悟を持ってるから見えてるんだ

何ひとつこの世界にくだらないものはない
たとえば君がいて
悲しんだりすることも全てに意味があり
全てに根拠がある
だからこそ君は泣くのだろう
届いた明日の箱の中には正直要らないものもあるから。

2010/04/06 (Tue)
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