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[83590] きしむおと きしむうた

詩人:ならか


下手くそなうたをうたってごめんよ


なじっても別に構わないよ



馬鹿のひとつ覚えなんだ


この季節になると思い出すんだよ



大きな戦争のことを



そしたらたまらなくなって


こころがきしむんだ


うたわずにはいられないんだよ




君が嫌がるわけもわかるよ


くらい


くらいうただからね




悲しみのうただから


そう
彼女をなくした



悲しみをうたったうただから





ごめんようたわずにはいられないんだよ



年老いてもまだ


このこころのきしみは治らなくて




自分だけ生きている罪悪感がね…

とれないんだよ




普通は
なんで自分が殺されるのかって泣くけど




なんで自分だけ
生きのこってしまったんだろうと


思ってしまうんだよ






世間では



風化してしまったが





この


こころのきしむ音は


風化してはくれないんだよ


まぁ、


痛みを忘れたいと思ったことは


一度もないよ


この痛みは



彼女が


彼等が



存在してた


唯一の証拠だからね


2006/08/14 (Mon)
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