詩人:どるとる
現実という夢の中で
僕は目を開けたまま夢を見ている
眠っているのか
はたまた起きてるのか
その境目すらわからなくなるほど僕はいつだって深い夢心地の中
渦を巻く不安に目が回る
渦中 蒼然
窓の外はいつも雨
夢の中まで土砂降り
覚めやらぬ夢の中で少しずつ冷えてゆく世界
楽園のようでそうじゃないような不可思議な夢の中僕はただ立ち尽くす
天と地の境もなく
現実と夢の区別もなく
ただ僕は見事なまでに間違える
覚めやらぬ夢に翻弄されて猫も杓子もな僕を
置き去りにしたまま時は過ぎ去り はかない夢のあと
くるくるとただくるくると輪廻を繰り返すだけだよ
そしてまたぼくはここに生まれる
何ひとつ変わらないまま
もしも生まれ変われたら
きっとまだあなたを好きなまま
またぼくは君を抱きしめるだろう。