詩人:竜宮這
全てが許されるなら
全てが許されて
僕も許されて
世界も許されて
皆許されるのだろう
僕が馬鹿なら
許されはしない
僕の与り知らぬところの話まで
僕は責任がもてないから
僕は許されない
それでも、許してくれる
そんなことに、今更気付いて
僕がいかに矮小で無意味かを知った
世界に僕など存在しないじゃないかと思った
皆、偽りの栄光を貰って歓んだ
僕も拍手した
多分目は死んでいた
笑顔をつくるのも疲れた
それでも笑った
罪があるとかないとかじゃない
原罪なんてものじゃない
僕が(彼が)本当に笑えば、許されるのだ
僕もまた、偽りの喜びに興じる
感情なんか、どこふく風よ
僕など存在しないから
世界など廻り続ければ良い
死んでいるも同然なのに、おこがましくて
只、それだけを恥じる