詩人:惑い人
春の夕暮れぬるい風に誘われ歩きだすこれは何焦り 不安どこか心地よい ざわめき思い出したように現れる ときめき胸に渦巻いて気がつけば空に 桜うずもれそうなほどに苦しくなり 肩を押さえて君がつけた薄桃色の小さなあざの疼きを確かめる呆けたように空の 桜見上げ続けながら