詩人:村和緒
私は夏祭りの輪投げ大会では何時も優勝して居た
それにはこんな訳があった
トロフィーに輪をすっぽり入れるとラジコンカーが貰えると言うので
大いに発奮した少年時代があった
初めのうちは入ったよ見て見てと喜び勇んでも
駄目だねわっかが斜めに傾いて居る
すっぽりはまったわっかが地面と平行になってないと駄目なんだ
はまったわっかが地面に対して少しでも角度が出来た居たら駄目なんだよ
と、よく却下されたものだ
そんな事を繰り返して居るとラジコンカー欲しさから
私も随分トロフィーにわっかをすっぽり入れるのがうまくなり
やった分だけラジコンカーを分捕る様になり大変嫌われるようになった
とっとと夜逃げしやがれ余所へ行きやがれと罵声を浴びせられたものだ
そんな時は違う夏祭りの会場へ行き何処へ行ってもラジコンカーをせしめたものだ
その度に違うラジコンカーを貰いコレクションも増えたが
そのうち輪投げ開帳者が独自に連絡をとりあい
まるで私を逃走犯人の様に扱って
写真も出回って輪投げ拒否に会う様になったのも懐かしい思い出だ
そんな私も今では夢はナメック星人と言うまともな社会人として生活しており
なので趣味はピッコロを弾く事ですが
ピッコロってあの高音域のフルートより更に1オクターブ高いじゃん
などと誇らしげな自分に嫌気がさしますが
現状には一応満足して居ます
個人的な感慨ですいません
私の少年時代の思い出です(多少嘘も交じって居ますが)