詩人:清彦
なぜ僕らは
自由を奪われる必要があるだろう
なぜ少年は
大人たちに囲まれて
決まりきった道のりを強制されるだろう
気付けば、ここは
コンクリートジャングル
険しく、冷たい
それよりもひどいのは
僕らの日常的なタイムシフト
鼓動も呼吸もないはずの
秩序、安定、法則、規範
彼らを一生懸命回してるのは僕らだ
歯車が歪み、ギシギシと
痛々しい音を奏でている
誰が誰を不幸にしようが
それは仕組みの内側の出来事
どこか遠くの山で
誰も知らない花が咲いている
遠くの空をぼんやり
眺めては憧れているだけでは
いつのまにか
押し潰されてしまう
めまぐるしく活動する機械の
車輪の下に